もうこれは私たちの手から離れてしまった言葉で、「「すべての女性」に「女子」を使って良い、特に、女子といわれなくなって久しい年代の人たちに使うと、目が生き生き輝きだすので、これでいいのだ」と、メディア様と世間様が雰囲気的に定義付けてしまった今となっては、もはや「新しい生(=意味)」を得てしまったその言葉を誰にもとめることなど出来ないのでアール。それはまるで大学デビューをして変わって行ってしまう、昔は純朴だった友達を無謀にも止めようとするのと同義なり!

というわけで、改めまして、こんにちは。
私は音楽のことを考えながらも仕事のことも考えていて、同時に「いったいどこへ行きたいんだろう…」と、漠然とした不安をいまだに抱えています。悩める子羊(30代)ね。

サラリーマンやりながら音楽やる。
ただ、それだけのことなのに、その中身を具体的に考えると、とたんに選択肢は膨大になり、星の数ほどもパターンが出てきます。30越した今からでも行ける場所も多く、いまだに迷いはあるんです。
そしてここ数日は体を壊していたのでさらにその迷いはどんよりとたちこめ、水槽にたらした一滴の墨汁のようにモクモクとくすぶり、以前何かで読んだエントロピー増大の法則のことをぼんやりと思い出しながら...
そんなときにダイアモンドで林要さんの記事を読みました。
http://diamond.jp/articles/-/91807
林さんはいわずもがな、ソフトバンクのPepperの総責任者、もとトヨタのF1プロジェクトをも指揮していた方。まあ、凡庸で文系なヤンとは雲泥の差がある輝かしい経歴の方なのですが、色々なところでインタビューや記事なども多いので、その方がどのような方で、どのような苦労をされてきたのかその片鱗に触れる機会はそう少なくないでしょう。

記事の中で印象に残ったのは「影響力」「政治力」という言葉。自らを職人気質でコミュニケーションやマネジメントはどちらかというと苦手と分析する林さんが、できれば一人で黙々と何かを作っていたい気質であるらしいことは頷けます。ただ、同時にそんな人が大きなプロジェクトを動かしてきたということにも少なからず興味を持ちました。
記事の中で林さんは、一職人がプロジェクトに携われるのはごく一部で、それがもどかしくて、「経験とキャリア」を積み重ねて一職人からの脱却を図ったと言います。記事を読めば分かりますが、結構大胆なステップを踏んでらっしゃいます。その大胆なステップで得た「経験とキャリア」は「説得力」を生み、それが認められたら「影響力」となります。そしてその積み重ねと「情熱」で「政治力」を手にしてやっと大きなプロジェクトを納得いくようにまわすことができてくるとおっしゃっています。林さんはそれを理解し、血のにじむような挫折や努力を経て会得したのだと思います。また、「情熱」も大きな影響力を生む重要な要素だとも書かれています。これ、私が苦手な分野ですね。情熱を相手に伝えるのって本当に大変です。自分自身が陶酔する必要すらあります。アドレナリン全開で挑んで初めて伝わるように思います。
さて、一方「政治力」についてですが、職人気質の人は「政治と金」みたいなことを嫌う傾向にあると私自身は思っていて、私もどちらかといういとそういう人です。ただ、それらを大きく回していけない人はやはり、プロジェクトリーダーにはなれないんだな、ということはよく分かります。「お金のことは面倒なので携わるのはいやです」こういう人は大きなプロジェクトは任されないので、一職人としてプロジェクトに関わるというのもひとつの道だと思います。(え?私ですか?私は向いてなくてもプロジェクトリーダーになりたいです。)
こんなに良い案なのに、私の、俺のやっていることはこんなにいいことなのに、会社は認めてくれないと嘆いても何も生み出さないし、両者にとってマイナスにしかならない、という意味のことを書いていらっしゃったのですが、本当にそのとおりです。「影響力の無い状態で何を言っても無駄です。」は、はいぃっ!すみませんその通りです。(土下座)
愚痴は言うとすっきりするときもあるので、私は全面的に否定はしませんが、用法用量を守らなければ毒にしかならないと常々思っています。自分が認められないのが悔しければ認められるように動くか、居場所を変えるか、我慢するしかありません。上司が間違ってる、会社が間違ってると言ってみたって、負け犬の遠吠えにしかなっていないようなら、やはりその言葉に意味は無いのです。

ということで、この記事を読んで少し自分の中で整理がついたのは、「職人気質でも、誰でもリーダーになれる」ということ。バンドでやるときにも、もっともっとリーダーシップを発揮せねばね。9月のCat Soupのテーマは「ロック」だぜ!
で、今後この手の自分が読んだ記事や書籍の備忘録的なものも描いていきますねー。みなさんも風邪には気をつけて!
しかし今後もロボとAI,VR産業は目が離せないなぁ〜ワクワク、と、思う相変わらずデジ女なヤンなのでした(数字嫌いの文系なのに)。